安全靴とは、作業中の足のケガを防止する目的で開発された特殊な靴です。つま先には鋼鉄や樹脂が入っていて、落下物から身を守ります。しかし、安全性が高い安全靴も「重量感」といったデメリットが存在します。
安全靴を一日中履き、仕事終わりに足がヘトヘトになった経験をした人も多いはずです。そこで今回は、軽くて疲れにくい安全靴を詳しく紹介します。有名メーカーが販売している安全靴から正しい手入れ方法まで説明するため、安全靴を探している人には必見の内容です。
軽くて疲れにくい安全靴とは?
「軽くて疲れにくい」安全靴とは、一日中履いても足に負担を感じさせない新しいタイプの靴です。しかし、軽くて疲れにくい靴の定義が曖昧なため、どのような靴なのかがわからない人も多いのではないでしょうか。ここでは、軽くて疲れにくい靴を具体的に紹介します。
軽量
軽くて疲れにくい安全靴を定義するうえで、一番大事なポイントは重さです。理由としては、靴の重さは履き心地や疲労度に直結するためです。なお、靴の平均重量は片足350〜400gが一般的といわれていることから、この範囲を下回る靴は「軽い安全靴」と位置づけられます。
蒸れない
「蒸れない」安全靴とは、一日中履いても靴内部の温度上昇による蒸れが発生しにくい靴を指します。一日中安全靴を履き続けると、蒸れや足のニオイが気になるため、大きなストレスを感じる人も多いのではないでしょうか。
しかし、通気性の高い靴を選べば蒸れにくくなり、作業中の快適性が向上します。とくに、メッシュ素材は通気性が高く、微細な穴が空いていることから靴内部の温度を下げる効果があります。このように、靴内部の蒸れや足のニオイは、ストレスの原因になるため「蒸れない」機能は安全靴には必須といえるでしょう。
クッション性十分
軽くて疲れにくい安全靴にはクッション性も必要な要素です。職種によっては、一日何千歩、または何万歩も歩く人もいるからです。そのような状況で作業を続けると足の疲労から転倒などの労災事故につながるかもしれません。
そのため、疲れにくい安全靴を考えるなら、クッション性は必須の機能といえるでしょう。
足のサイズと一致している
安全靴に限らず、足のサイズに適合しない靴を長時間履き続けると、足に悪影響を及ぼす可能性があります。たとえば、サイズの小さい靴を履くと血流が妨げられることで、足のむくみにつながります。
一方、靴が大きすぎると、靴ずれや歩行中に足が滑って転倒するかもしれません。軽くて疲れにくい安全靴を選ぶ際は、購入前に靴を試着し、自分に適しているかどうかの確認が重要です。
滑りにくい
工場や建設現場では、床が濡れていることも多く、作業時につまずきや転倒するリスクが常に考えられます。そのため、滑りにくい機能は作業者にとって重要な要素です。また、滑りにくい安全靴は、滑らないように足を踏ん張る必要がないため、自然な歩行を可能にします。
安全靴の種類は複数ある
安全靴は多種多様で、その豊富なバリエーションから作業者のさまざまな要求を満たしています。ここでは、安全靴の種類を紹介していきます。
スニーカータイプ
スニーカータイプの安全靴は、見た目のデザイン性に優れています。スニーカータイプは、カジュアルなスタイルにもマッチするデザインが多く、一般的なスニーカーと見比べてもほとんど判別できません。
これは、作業現場だけでなく、日常生活でも快適に使用できることを意味します。次に、スニーカータイプの安全靴は、紐を採用しているデザインも大きな特徴です。紐の締め方次第で自分の足にフィットした履き心地が得られます。
ただし、紐タイプの安全靴は、紐がほどけてしまうと転倒リスクが高まるので、紐の締め具合には十分注意が必要です。
マジックタイプ
マジックテープタイプの安全靴は、簡単に着脱できる点が最大の特徴です。作業中に靴の着脱を頻繁に行う人には大きなメリットです。しかし、このタイプの安全靴には注意点もあります。
何度も着脱を繰り返すと、マジックテープの粘着性が弱まり、靴が脱げてしまう可能性があります。そのため、マジックテープの安全靴を選ぶ際は、靴の粘着性や安全性を確認し、適切なメンテナンスが重要です。
スリッパタイプ
かかとを踏んだままでも使用できる点が大きな特徴です。例をあげると、引っ越し業者や運搬作業者など、頻繁に靴の着脱が求められる職種にとっては有効な機能です。これらの職種では、荷物を運ぶ際に手がふさがってしまい、靴を脱ぐ時間もありません。
しかし、スリッパタイプの安全靴であれば、手を使わなくても簡単に靴の着脱が可能です。このように、スリッパタイプの安全靴は、利便性と効率性から多くの作業者に愛用されています。
長靴
水を使う作業や寒冷地で作業を行う人々に広く利用されています。水田での農作業や漁業、雨天時の建設作業など、足元が濡れる環境での作業には、長靴タイプの安全靴は必須のアイテムです。また、降雪の多い地域や冷蔵庫での作業など、寒冷な環境下での作業にも適しています。
軽くて疲れにくい安全靴のおすすめ3選
ここからは、軽くて疲れにくい安全靴を3つ紹介します。今回紹介する安全靴は、とくに軽さと快適性に優れ、疲れにくい作業を実現するものばかりです。
1.アイトス(タルテックス)|58018 セーフティシューズ
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【アイトス】58018 セーフティシューズ(TULTEX)
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【アイトス】51665 セーフティシューズ(マジック)(男女兼用)
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タルテックス(TULTEX)とは、1938年にアメリカで設立された歴史あるブランドです。
アメリカにおいては認知度の高いブランドになります。日本ではアイトスが国内販売のライセンスを取得しています。
スポーツウェアをヒントに多くの業種に合うプロ仕様のユニフォームやシューズを展開しています。
スポーツブランドのようにおしゃれなデザインでありながら、高い機能性をもっています。
さらにカジュアルウェアやスポーツウェアと比べてもお求めやすい価格そして豊富なサイズ展開がされている点も嬉しいポイント。
鋼製ワイド先芯(JIS S級相当)を採用しており、耐久性に優れています。
軽くて強いため、建設機械や重機の保守作業、物流業、鉄工や木工所での作業、アウトワーキングなどに適しています
甲被はPU、靴底は合成ゴム、中敷きはポリエステル100%となっており、アイトス(TULTEX)の安全靴は軽さと快適性、そして優れた安全性により、長時間作業を行う人々におすすめのアイテムといえるでしょう。
2.New Balance(ニューバランス)|NY-181
New Balance(ニューバランス)は、スポーツシューズの製造で世界的に知名度があるブランドで、その技術力を活かして安全靴も展開しています。この安全靴の注目すべき特徴は、ガラス繊維配合の樹脂先芯の採用です。
これにより、靴が持つ保護性能が大幅に向上し、作業中の安全性が高まります。また、作業中の履き心地を高めるため「踵カウンター」や「スタビライザー」など、踵の固定と歩行の安定を可能にする機能を搭載しています。
重量は26.0cm片方で約445gと、ほかの安全靴に比べてやや重たい点はデメリットです。しかし、重量のデメリットを感じさせない機能性と快適な履き心地を実現しています。これは、長年にわたり培ってきた靴作りのノウハウと技術力によるもので、他ブランドでは再現できない強みといえるでしょう。
3.喜多|MG-5740
全国のワークショップやホームセンターで安全靴やレインウェアなどを展開している有名メーカーの喜多から「軽くて疲れにくい」安全靴が販売されています。この安全靴最大の特徴はその軽さです。
26.0cm片方約315gの重量は、ほかの安全靴に比べて圧倒的な軽量化を実現しています。この軽さが長時間の作業でも足元の疲れを軽減し、作業効率向上に大きく貢献します。さらに、この安全靴は制菌・消臭インソールを標準装備している点も大きな魅力です。
この機能により、長時間履いても足のニオイが発生しにくくなり、ストレス軽減に一役買っています。以上の点を踏まえ、喜多のMG-5740は、軽さ、消臭機能、そして耐久性を兼ね備えた優れた安全靴として、多くの作業場に適しています。
安全靴の手入れ方法
安全靴を長持ちさせ、快適性と安全性を維持するには、適切な手入れが欠かせません。ここでは、安全靴の手入れ方法について詳しく説明します。
安全靴の汚れを落とす
安全靴の手入れは、靴の寿命と機能に大きな影響を及ぼすため、重要な作業です。手入れの具体的な手順は、靴が乾いている場合、表面の汚れを落とすため、乾いた布か専用ブラシで汚れを除去します。
万が一、雨などで靴が濡れている場合は、水気を含んだ布で汚れを落とします。汚れを除去した後は乾いた布で水気を取り除きましょう。濡れた靴のまま放置すると、カビや臭いを助長してしまいます。
専用クリームを使用する
靴の汚れを取り除いた後は、靴に専用クリームを塗る作業に移ります。この作業は、靴を保護するだけでなく、寿命延命にもつながる重要な工程です。具体的な手順として、牛皮などの自然皮を使用している靴の場合、乳化クリームを使用します。
人工皮革の場合は、ローションクリームが最適です。そして、クリームを塗るときは、乾いた布や靴用スポンジで、クリームを靴全体に薄く塗って広げていきます。
乾燥させてから保管
靴の乾燥方法としては、風とおしのよい日陰での自然乾燥が最善です。靴を乾燥させずに保管すると、湿度やカビが靴を劣化させ、結果的に寿命を縮めてしまうかもしれません。
なお、ドライヤーやヒーターなどを使った強制的な乾燥は、靴の素材を傷める可能性があるためおすすめできません。
まとめ
本記事では、建築業や製造業などで話題となっている「軽くて疲れにくい」安全靴について詳しく解説しました。記事のなかでは、軽くて疲れにくい安全靴の定義から、有名スポーツブランドが発表しているおすすめの安全靴まで紹介しています。
さらに、安全靴を長く愛用するための手入れ方法も説明しました。現在、安全靴の購入を検討中の人は、今回の情報を参考に軽くて疲れにくい安全靴にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。