冬の寒さが厳しい北海道では作業着選びは重要です。とくに屋外作業は、快適に過ごせる防寒作業着でなければ、生産性やモチベーション低下なども十分考えられます。しかし、どのアイテムを選べばよいのか、迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、極寒の地、北海道でも使える防寒作業着を紹介します。それぞれのアイテムの特徴とともに、暖かく着用できるコツも説明するので、防寒作業着を検討中の人にも参考になる内容です。
北海道で防寒作業着を選ぶ前にそもそも寒さはどのくらい?
北海道は東京と比べ、年間平均気温が5℃以上も低く寒さの厳しいエリアです。ここでは、エリア別の気温一覧を紹介します。
年間平均気温 | 年間平均最低気温 | 12月平均気温 | 1月平均気温 | 2月平均気温 | |
札幌 | 9.5℃ | 6.0℃ | -0.8℃ | -3.4℃ | -2.8℃ |
函館 | 9.7℃ | 5.8℃ | 0.0℃ | -2.8℃ | -2.0℃ |
旭川 | 7.4℃ | 2.7℃ | -3.9℃ | -7.2℃ | -6.1℃ |
釧路 | 7.1℃ | 3.2℃ | -1.4℃ | -4.9℃ | -4.2℃ |
東京 | 16.5℃ | 13.0℃ | 8.1℃ | 5.7℃ | 6.3℃ |
以上の表からわかるとおり、北海道ではどのエリアも冬は氷点下まで下がる日も多く、防寒作業着をしっかり揃えないと快適に作業できません。そのため、コートやパンツなど、それぞれの部位に見合った防寒作業着が求められます。
北海道でも使える防寒作業着7選
ここでは北海道でも使える防寒作業着を7つ紹介します。北海道の厳しい冬でも快適に作業をするには、耐寒性や耐久性など、さまざまな要素が必要です。
1.コート
寒冷地での屋外作業では、コートなどのアウターが一番重要です。コートは体全体を覆うことで、雨風から身を守るだけでなく、体温を逃がさない重要な働きを担います。そのため、大雨や大雪でも耐えられる「耐水性」、「防風性」、「透湿性」が求められます。
耐水性は雨や雪から身を守る機能で、耐水性が10,000mm/cm2ほど備わっていれば、衣服の内側まで水が侵入することはほとんどないでしょう。続いて、防風性は冷気が衣服に入り込まない機能で、強風が吹くエリアでは必須の装備です。
さらに、汗をかくことも多い作業環境では、透湿性も重要な要素といえます。透湿性が4,000g/㎡24h程度あれば、汗を蒸気として外に逃がせるため、内側の蒸れが気にならず快適な作業が長時間できます。このように、寒冷地でも仕事のクオリティを低下させない防寒作業着は、冬の屋内作業には欠かせない存在です。
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2.パンツ
上着がいくら高性能でもパンツに防寒性能がなければ、下半身から体温が奪われてしまい、コンディションの悪化を招くかもしれません。なお、パンツに保温性を求めるならポリエステル素材よりも1.5倍の保温性を持つ「シンサレート」がおすすめです。
シンサレートは防寒効果が高い中綿で、寒冷な環境でも体温維持が可能な点から冬の作業着として最適です。カラーバリエーションは、アイテムによってさまざまですが、基本的に上着と色を合わせるのが基本です。
ただし、最近は上下セットで販売されている場合もあるため、機能性も考慮して問題なければセット購入でもよいでしょう。
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3.インナーウェア
肌に直接触れるインナーウェアは、選ぶアイテムによって体の暖かさが大きく変わります。寒冷地で快適に過ごすならば、軽くて暖かいマイクロファイバー素材がおすすめです。マイクロファイバーは微細な繊維で、その繊維が空気を閉じ込めて優れた保温性を発揮します。
また、軽量で動きやすさも確保できるため、作業の邪魔になりません。さらに、寒冷地といっても長時間屋外作業をすれば、汗を大量にかくことは避けられません。
汗やニオイは衛生面でも重要になるため、防菌、防臭効果を持つインナーウェアであれば、長時間作業しても清潔で快適な状態を保てます。
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4.アンダーウェア
屋外作業では活発な動きが必要となるため、着用するアンダーウェアには十分な伸縮性が必要です。活動的な作業でもストレスを感じにくくなり、作業効率も向上します。また、保温性を高めるためには裏起毛のアイテムがおすすめです。
裏起毛は毛を立てて空気を含むことで、体温が逃げにくくなり、暖かさを保てます。
5.グローブ
作業用グローブは、防寒性はもちろんのこと、職種によって必要とする機能が大きく異なります。たとえば、精密な手作業を要求する仕事の場合、指先の感触を重視した薄手のグローブが最適です。指先に力を入れやすく、さまざまな物を掴むのに向いているためです。
一方、農作業や水を多く使用する仕事では、水分による冷えを防ぐ防水性の高いグローブが求められます。とくに、長時間手元が濡れると寒さによる影響が大きくなるため、防水性能は必須の機能です。
6.靴下
寒冷地では長靴を履く機会が多いですが、長靴は通常の靴に比べて足元が冷えやすいデメリットを持っています。そのデメリットを改善するには、長靴でも足元を底冷えから守る厚手の靴下が必要です。
厚手の靴下は、防寒性の高さだけでなく重ね着も可能なため、さらなる防寒効果が期待できます。また、滑り止め加工のある靴下を選べば、雪道や氷上でも足元が安定します。滑りやすい場所の作業でも靴が脱げる心配がなくなり、安全に作業が進められるでしょう。
7.シューズ
北海道では雨や雪、仕事の影響で靴が濡れることも多いため、長靴を安全靴仕様にしたものが多く出回っています。安全靴は、先端にプラスチック製の先芯を備えており、落下物などから指をガードできます。
このように、足元をしっかりと保護する靴は、作業者の安全と快適性を確保するために重要なアイテムといえるでしょう。
北海道でも使える防寒作業着を選ぶポイント
北海道でも使用できる防寒作業着を選ぶには、重視するポイントがいくつかあります。適当に選んでしまうと、自分が求める防寒レベルに到達しない可能性もあるので注意が必要です。ここでは、防寒作業着を選ぶうえで注目するポイントを5つ紹介します。
防風性
海沿いの地域である北海道の釧路市、室蘭市、稚内市は風が強いことから、屋外作業には防風機能が欠かせません。また、風速が1m/s吹くと体感気温は1℃低下するといわれています。
つまり、気温が高くても強風次第で寒さを感じるのです。こうした強風には、防風機能つき作業着がおすすめです。風が体内に入り込むのを防止し、体温が奪われるリスクから身を守れます。
防水性
北海道の冬は雪が多く降るため、防水性の機能がなければ衣服が濡れてしまう可能性が高まります。衣服が濡れてしまうと、衣服内に水分が浸透し人の体温を奪っていくため、作業効率の低下や体調不良などのトラブルに発展するかもしれません。したがって、衣服の裏側まで水をとおさない防水性が必須といえるでしょう。
透湿性
透湿性は、汗などの水分を蒸気の形で生地の外に逃がせるため、防寒作業着の快適さに大きく影響します。たとえば、雨や雪の日に雨ガッパを着用した際、内側が汗で蒸れてしまった経験のある人もいるはずです。
これは、雨ガッパが水分を外に逃がす透湿性に欠けている表れです。しかし、透湿性が高ければ内側からの蒸れは発生しにくいため、体温低下のリスクを防止できます。
保温性
過酷な寒さで行う作業は、体温が低下する時間も早いため、長時間暖かさがキープできる作業着は大変価値があります。そして、保温性を高める手段として、アルミ素材を活用した加工が存在します。
作業着の内側にアルミ素材を導入すれば、魔法瓶のような輻射熱の発生が可能です。このアルミ加工により、体温が外へと逃げにくくなり、結果的に暖かさを長時間保てます。
形状
寒冷地に適している作業着を選ぶときは、首回りや手首をしっかりと保護するデザインが必要です。首回りや手首は血流が集中する部位であり、ここが冷えると全身が冷え切ってしまいます。具体的には、襟元が立ち上がり首回りを外気からガードする仕様、またはフードつきの作業着が理想的です。また、手首のアジャスターがついている作業着もおすすめです。
北海道でも使える防寒作業着を暖かく着るコツ
極寒の地である北海道で快適に作業を行うには、やみくもに防寒作業着を選ぶだけでなく、その着方にも工夫が求められます。ここでは、選んだ作業着を最大限に活用し、暖かさをキープするコツを解説します。
レイアリング(重ね着)する
寒冷地で働く際にはレイヤリング、つまり重ね着が必要不可欠です。理由としては、重ね着によって体温を逃がさずに暖かさをキープできるからです。レイヤリングとは基本的に3種類のレイヤーで構成されています。
まずは、肌に最も近い下着層を「ベースレイヤー」と呼び、この層にさまざまな防寒着を重ねていくのが一般的です。この「ベースレイヤー」に求められるのは、汗や余分な水分を吸収し、素早く外側に逃がす機能です。
次に重ねる「ミドルレイヤー」は保温性を高める役割があります。フリースやダウンなどの素材がよく用いられ、体温を逃がさず暖かさをキープするのに効果的です。最後は「アウターレイヤー」といい、風や雨、雪などの外部環境から体を守る役割を果たします。
これらのレイヤーの組み合わせにより、北海道でも防寒作業着を最大限に活用しながら、長時間にわたり暖かさがキープできるのです。
まとめ
本記事では、北海道でも使える防寒作業着の選び方と着用のコツを解説しました。極寒の地でも快適に作業を行うには、適切な防寒作業着を選ぶ必要があります。しかし、防寒作業着を着用するだけでは完全な防寒対策とはいえません。
寒冷地で快適に作業を行うには、防寒作業着を最大限に活かせる着用術も大切です。現在、屋外作業で使える防寒作業着を探している人は、今回の記事を参考に、自分の仕事に適した作業着を見つけてください。