実験用や研究用の白衣は、通常の白衣と異なり、いくつかの特徴があります。特徴を理解することで、行う実験に応じて適した白衣を選べます。どのような特徴の白衣を必要とするか理解することは大切です。そこで今回は、実験用や研究用の白衣の選び方について解説します。
実験の種類について
実験用の白衣は、どのような実験を行うかによって選ぶべきものが変わります。火を扱う実験や薬品を扱う実験などでは、とくに耐久性について意識しなければいけません。もちろんそれ以外の実験で使用される白衣も耐久性は必要とされ、実験に支障のない素材や機能を理解しなければいけません。
実験の内容によっては燃えやすい素材の白衣を着て行うと、作業をする際に火が燃え移るリスクが高まり危険です。ご自身が行う実験の種類を考慮して、適切な白衣を選んでいきましょう。
実験用白衣の選び方11選
実験用白衣のおすすめの選び方を11選紹介します。実験用白衣の素材と機能性に分けて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
実験用白衣の素材について
実験用の白衣を選ぶためには、「材質」を意識して選びましょう。どんな素材が実験に適しているのかを理解することで、薬品がかかったとしても白衣を傷ませずに済みます。どのような素材が適しているのか、具体的にみていきましょう。
ポリエステル素材の実験用白衣
ポリエステル素材の実験用白衣は、よく使用されている白衣のひとつです。ポリエステル素材は、高い強度と濡れにくさが特徴です。耐久性が高いですが、暑苦しい感じもなく、夏場でも作業しやすいのがメリットです。薬品を扱う実験でもよく使用されます。しかし、ポリエステル素材の実験用白衣は火に弱いという側面があるため、火を扱う実験には向いていません。
綿素材の実験用白衣
綿素材の実験用白衣は、熱に強い、耐火性のある白衣です。火を扱う実験でよく使用されるため、燃え移るリスクのある実験を行う人は、綿素材の白衣を用意しましょう。綿素材の白衣の欠点としては、洗濯した際に乾くのに時間がかかるということです。それに加えて、洗濯したあとはしわになりやすいのがデメリットです。
綿・ポリエステル混紡素材の実験用白衣
綿とポリエステルの混じった実験用白衣もあります。綿・ポリエステル混紡素材の白衣は、幅広い実験で使用可能です。どのような実験を行うか具体的にまだわからない方や、さまざまな種類の実験をする方などに向いています。綿素材やポリエステル素材100%のものよりは、耐熱性と耐薬性では劣りますが、幅広い実験用白衣として使用したい方はこちらを購入しましょう。
フッ素コートの実験用白衣
フッ素コートは、薬を扱う実験に適した白衣です。強い薬品を扱う方によく使用される白衣のひとつです。ポリエステル白衣も薬品実験に強いですが、フッ素コートのほうがより耐薬性に優れています。薬品実験を行い、耐薬性について心配される方はフッ素コートの実験用白衣を購入するようにしましょう。
実験用白衣の機能について
素材も大事ですが、「機能」も意識して選ぶ必要があります。実験用白衣には、丈の長いものなど、実験内容によっては機能性を重視しなければいけない場合があります。実験用白衣によって機能もさまざまなので、どのような機能があるのか確認してください。
ハーフコートの実験用白衣
ハーフコートは医療現場で使用されることが多く、脱ぎやすさのある白衣です。何度も着脱する必要がある場合に便利な白衣で、動きやすい白衣を求めている方はハーフコートタイプの白衣がおすすめです。
長袖タイプのロングの実験用白衣
長袖で前側をボタンで留めるタイプの実験用白衣は、薬品を取り扱う現場でよく使用されています。丈が短いほうが動きやすいですが、強い薬品を扱う場合、短い実験用白衣は危険です。長袖タイプのロングの実験用白衣は、露出部分が少ないため薬品がかかる心配が軽減されます。
ポケットの数や大きさ
ポケットの数が多いものやポケットの大きいものなど、白衣によって異なります。タブレットサイズでも収納できる白衣もあるので、ポケットの大きさを確認することも重要です。医療現場では、ポケットにペンやノートを入れる機会が多いです。実験用白衣を購入する前に、ポケットの数や大きさを確認してから購入しましょう。
白衣の色
実験用白衣にも、カラーバリエーションがいくつかあります。基本的には、白色や薄い青い色、薄いピンクが主流です。好みのものを選ぶことで、実験のやる気も上げられるでしょう。しかし、実験室によっては、白衣の色を統一しているところもあります。購入する前に、実験用の白衣の色は自由に選べるのかどうかの確認を行ってください。
袖口が絞れるもの
袖部分が絞れるものは、非常に便利です。とくに火を扱う実験では、袖部分を絞ることにより白衣に引火するのを未然に防げます。袖を絞れる白衣は、ゴムタイプのものや紐タイプのものなどがあります。ゴムタイプのものは、わざわざ紐を結ぶ必要がないためおすすめです。袖をまくったうえで作業を安全に行いたい方は、袖口が絞れる白衣を用意しましょう。
透け防止のもの
実験用白衣は薄めの色が多いため、透けるのではないかと心配する人もいるでしょう。透ける心配がある方は、透け防止記載の実験用白衣を購入することをおすすめします。基本的に実験用白衣は透ける心配はありませんが、夏場の暑い時期で汗をかいてしまうと、薄い実験用白衣では透ける場合があります。透ける心配を軽減するためにも、少し分厚い実験用白衣、または透け防止記載の実験用白衣を用意しましょう。
制菌加工のもの
実験用白衣のなかには制菌加工され、安全保障マークである「SEKマーク」がついているものがあります。制菌加工された実験用白衣は、ウイルスや菌が繁殖しないような作りになっているため安心して着用できます。耐薬性の証でもあるので、SEKマークのある実験用白衣を選ぶのもおすすめです。
実験用白衣の購入先について
実験用白衣を購入する方法がいくつかあります。百貨店に行っても売っていない場合があるため、実験用白衣の購入先について知っておく必要があります。実験用白衣の購入先についていくつか紹介します。
ワークショップで購入する
ワークショップでは、実験用白衣が売られている可能性が高いです。ワークショップに足を運ぶと、さまざまな種類の実験用白衣があるため比較検討しやすいでしょう。カラーバリエーションなども複数あったりするので、実際に手にとって見て選べるのがメリットです。
ただし、性能や素材についてはきちんと確認する必要があります。どのような素材で作られているのか、どのような実験に向いているかなど、詳細な記載があればきちんと見てから購入しましょう。
大学生協で購入(大学生の場合)
大学生の場合は、生協で実験用白衣を購入する方法があります。ワークショップに行く手間が省け、学校帰りに購入できます。ですが、大学生協の実験白衣の場合、種類が少ない場合があります。また、比較的高めに料金が設定されているため、安く購入したい方には向いていません。
生協で購入し、ほかの生徒と被ってしまうのが嫌だという方や少しおしゃれをしたい方は他の方法で購入するのがよいでしょう。ただし、他で購入する場合は注意が必要です。色や素材、機能など学校側で指定している場合があるため、きちんと確認してから購入しましょう。
ネットショップで購入する
実験用白衣は、ネットでもたくさん売られています。ネットショップにはたくさんの種類の白衣があり、ご自身が求めているデザインのものが見つかる可能性が高いです。また、たくさんの会社が販売していることから、料金や性能を比較しやすいのもメリットです。わざわざ実店舗に足を運び購入しに行かなくてもいいので、買いに行く手間が省けます。
ただし、ネットで購入する場合は実物を触ることができないため、生地感や分厚さなどは確認できません。ネットで購入する際には商品紹介ページをきちんと読み、ご自身が求めているものが満たされる商品であるかを調べていく必要があります。
-
白衣を探す
通販サイト、ユニフォームの通販ならUniform Worldへ。ワークユニフォーム(作業着、作業服)オフィスユニフォーム(事務服、会社制服、オフィスウェア)、クリニックユニフォーム(白衣、ナース服、医 ...
uniformworld.net
知り合いからゆずってもらう
実験用の白衣を使っていない先輩や、同僚からもらうのもよいでしょう。知り合いが持っているものは、その実験に適した白衣である可能性が高いため、わざわざ性能や素材を調べる必要もありません。新品で購入する費用も抑えられ、人の使ったものでも気にならない方は先輩や上司にあまりものがないか確認してみましょう。
ただし、一度使って長年使用していないものは耐薬性や耐熱性などが衰えている可能性もあります。袖のゴムはきれていないか、ボタンはきちんとすべて付いているかなどの確認が必要です。知り合いからもらう場合は、白衣がどのような状態なのかきちんと確認したうえで、着用するようにしましょう。
まとめ
以上、実験用や研究用の白衣の選び方について解説しました。実験用や研究用の白衣は、素材や性能によって選ぶ必要があります。自分がどのような実験を行うかによって必要とする白衣が異なるため、実験内容をきちんと理解して実験用白衣を選びましょう。もし実験内容が詳しくわからない場合は、ポリエステルと綿の混紡素材のものなどが適しています。購入先もさまざまありますが、まずはネットで調べてみるのがよいでしょう。ネットショップにはたくさんの白衣が販売されています。どのような白衣があるか調べ、気に入った実験用白衣を購入してみてください。